子供を殺してくださいという親たち 2巻
「子供を殺してください」という親たち 2巻: バンチコミックス
押川剛 鈴木マサカズ
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母親を奴隷扱いしゴミに埋もれて生活する娘、
鬱病を病みながら病院に行こうとしない息子に悩む家族、
相談に来る親の問題…。
現代社会の裏側に潜む家族の闇と病理を抉り、
その先に光を当てる――!!
NHK「おはよう日本」など様々なメディアで取り上げられた
衝撃のノンフィクション漫画第2弾!
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・ケース3 母と娘の壊れた生活
・ケース4 親を許さない子供達
ケース3は1巻の続き。
ゴミ屋敷と化していた家、呼んでも反応はないので
最悪の事態を想定して警察同伴の上、鍵屋に開けてもらい突入。
部屋の中もしっかりゴミ屋敷。
呼んでも誰も出てこない。
しかし、奥からやかんを持ったやつれた女性が。
押川たちを見て少し混乱。「人の家に土足で~」といまいち緊迫感はなく。
そこに「おかあさん!寒い寒い!早く!」との大声。
どうやらガスを止められてカセットコンロで沸かしたお湯をお風呂に
使っていた様子。
保護された大声の主は姉だった。小太りだったけど衰弱していたもよう。
外に出られないようにしていたから、ろくな栄養をとってないんだろうな。
「田中が悪い」という姉。隣人だ。
「警察呼んで!」という姉。「もう目の前にいますよ」と押川。
連行されていく姉。しっかり歩くこともままならず。よろめいている。
統合失調症との診断。そりゃそうだ。
母も憔悴していたので病院へ。
姉が入院して目の前からいなくなったら、途端に母は姉の話をしなくなり
いなかった存在のようにふるまい普通の暮らしをするようになった。
それぞれが、病院で治療を受けてよくなっていき、
隣人も迷惑を受けることなく平和な暮らしになればいいのだが。。
姉はそのまま車いす生活になったそう。
そもそも初期(田中が覗くといってた頃)から病気だったろうに
家族は病気であるという認識はなかったって、そりゃおかしいよね。
どう考えても精神に異常をきたしている状態に思えるけれど。
家族が病気と認めたくなかったんだろうか。。
ケース4、親を許さない子供達
鬱を患い、しかし通院・投薬は拒否し、常に母と行動する卓也。
すぐに母にあたり、思い通りにならないとエアガンで撃ったり母を泣かせてばかり。
母も限界が近づき卓也を入院治療させたいと押川に依頼をする。
医者が話にならなくて、全然入院治療してくれないので、医者を変えることに。
次の医者は入院治療を引き受ける、ただし条件がある。当日は警察と保健所の人も同伴すること。
という。
警察まで!?とビックリしたが、
学のある患者が不当入院と騒いだ時に
保健所と警察も入院治療を必要としたからである、と言い訳をするためだという。なるほど。
ともかく新しい病院で入院治療することになった卓也。1ヶ月後、面会時に調子もいいから退院するという卓也。
最初先生は半年は様子見すると言っていたが、問題行動もおこさないので、長期入院してもね、ってことで。
攻撃性が高いのは性格の問題、と言われてしまう。
ならよけいに認知行動療法が必要では?という押川。
私の治療が気に入らなければ他の病院に移って頂いて結構です。と強気な医師。
「もし暴力を振るわれたらその時110すればいいでしょう」
なんてこというんだろう、この医者。
一旦は退院するものの、押川がみつけてきた別の精神科に入院することになった卓也。
「信用」がないからどこのグループホームでも受けいれてはくれなかったからだ。
しかし新しい病院の先生は、はじめて卓也に向き合ってくれた。
時間をかけて社会性を身につけていかないと、と。
押川との面会時、卓也は「裁判を起こして損害賠償を請求しようと思ってるんです」と告げる。
実は小さい頃からスパルタ教育を母親から受けていた卓也。
だからあんなにも母親に当たっていたのか。。
「どうしようもないクソ親にはこっちからけじめをつけてもいいんじゃないのか」と押川。
夜、母親の仕打ちを思い出し1人で泣く卓也。
それから5年の入院治療を終えて、グループホームで暮らす卓也。
親の仕打ちを許したかどうかはわからないが、「信用」を得てグループホームに入所できている。
今回も親のやった所業が強く記憶に残り、親を許せなく攻撃的になっていたお話。
親と子の確執、近い、近すぎる距離だから
どこの家庭も多かれ少なかれ何かはあるんだろうなあ、と思わされた。
ピッコマで待てば0円で読んでましたが、
Amazonアンリミテッドで無料だったのでそちらで今回は読みました!
今なら3か月99円だったので^^